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TOP頁へ戻る 東京桑野会の頁へ 会員親睦の頁へ 会からのお知らせ 安積高校校長からの特別メッセージ

本校校長の関博之氏
校長 関 博之
2007.04.01 安積に学ぶことの幸い

 安積122年の重みをしたたかに感じるときがある。その一つは、安積が育み輩出してきた海のように広い人材の豊かさ、多彩さを身をもって感じるときである。就中、その豊かさ、多彩さを本校生徒とのかかわりの中で目のあたりにするとき、安積に学ぶことの幸いに心がふるえる。
 東京桑野会古川清会長には、2度にわたって珠玉のご講話をいただいた。1度目は9月半ば、受験に挑む3年生360名に対する激励のお言葉。会場の旧本館2階講堂は波を打ったように静かで、生徒は身じろぎ一つしない。古川会長のお言葉の一語一語がそのまま吸い込まれていく。一語も逃さないぞという強い意志を瞳に込めて集中しているのが、傍らで聴いている私にもありありと伝わっていた。2度目は10月半ばの「分野別講演会」での全体講演。1年生の進路意識の早期確立をねらいとして東京桑野会の協力の下に実施してきたが、今年新たに保護者を加えて約700名を対象とした全体講演を企画した。会場は第1体育館。古川会長の演題は「職業に就くこと」。新たな試みがもたらした効果は計り知れない。さらに分野別講演では法学、バイオ、マスコミなど11の分野でキャリア豊かな講師が2コマずつ熱弁。生徒たちは新たな眼を拓き、心の火を燃やしている。尽くせぬ感謝の意を生徒の感想をもって替えたい。済生会栗橋病院副院長本田宏氏の「医師という仕事から見える人生、そして社会」を聴講した女子生徒の言。「本田先生の講演は嵐のように去っていってしまいました。この講演で今病院で起こっている医師不足や赤字、医療機関の様々な実態について詳しく知ることができました。そしてたくさんの良い言葉をいただきました。医療の現場では医者だけでもダメだし、看護師だけでもダメなのです。みんながいるから成り立つのです。この講演で勉強することの意味がわかりました。思ったことを口にするには知識が必要です。根拠が必要なので知識を得るために勉強するのです。今回の話を聞いてこれからの私の将来についてよく考えることができました。」
 医学のことが重なるが、やはり先輩で地元の太田西ノ内病院の太田宏昌医師には本校の医学を志す2年生が大変お世話いただいた。医学部志望者の研修会に講師としてお出でいただいた折に「希望があれば、医療現場を体験する機会を提供するよ。」と言っていただいた。早速2年生19名が10月から12月にかけての土曜半日、3〜4人のグループごとに太田医師の勤務病院で体験研修に臨んだ。研修を終えた生徒は厳しさを実感しながらも覚悟を深めている。「本当にこの道を選んでいいのか、この職業を選んでいいのかということを切実に考えさせられました。仕事の半端でない忙しさ、責任の重さ・・・いろいろなことをこの施設見学でより確かなものにできた気がします。」「研修医の方には、本当に医者になっていいのか、ということを深く問われてびっくりしました。私が医療に関わる者になるということしか考えていなかったこと、これからどのような学習、気持ちで生活していかなければならないか、見えてきたような気がします。」現在の1年生も2年になったら同様の機会を与えていただけることを願っている。一つの時代を担い、新しい歴史を創造していく志高い若者を輩出し続ける安積であるために、桑野会の数多くのお力添えをたまわりたい。

                                                         (学校長 関 博之)
<東京桑野会会報29号掲載記事からの転載>
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